一・八匹目

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「由香、何ぼやっとしてんだよ。カレー焦がすぞ。」 「あ、ごめん。ちょっと考え事しちゃって…。」 彼は3ヶ月ほど前まではこの世に存在しているはずのない存在だった…。 私の中では3ヶ月ほど前まで、彼は幼稚園の時、私のせいで亡くなってしまった幼なじみだった…。 「まぁ、考え事っつうのは来月行く旅行についてのことだろ?」 私が別なことを考えてるとは知らず、彼は優しく私にそう言ってわらいかけた。
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