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「なんの用だ?」
組長が喋ります、物腰からして並の人間では無いと感じた辛島は息を飲みます
「あ、あの…辛島修二です。今日からこの学校にてんこ…」
「鉄砲玉だとおおぉおお❗❗❗⁉」
組長はいきなりそう叫び、本物にしか見えない日本刀を滑らかな動きで抜刀しました
「イヤアアアァァァ❗❗❗すみませんすみません❗ただの転校生です斬らないで下さい❗」
「何?」
組長はそれを聞くと日本刀を鞘に納める
「なんだそうか…そうならさっさと言え❗」
「は…はい、すみません」
辛島は完全に息を飲まれ、立ち去ろうとします
「おい❗話がまだだぞ❗」
「ひゃいっ❗すみませんっ❗」
急に呼び止められ、辛島は声が裏返ってしまいました。
「お前の教室は1年1組だ…いいな?」
「了解です❗」
「そうか…色々苦労もあるだろうが、はやく新しい学校に馴染んでくれ」
「はい❗」
「そうか…」
そう言って二人は少し沈黙します
―えと…もう終わりかな…?―
辛島はもう、一刻も早く逃げ出したくて仕方ありません。
「行っていい」
「は…はいっ❗失礼しました❗」
組長に怒鳴られた辛島は、逃げる様に校長室から立ちさるのでした。
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