第5章

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「まだ終わってないのかな・・・」 梨佳子は会社の近くにあまりいたくなかったので、少し外れた所まで歩いた。 「梨佳子さん!」 『ハッ だれ?!』 誰にも会いたくなかったのに、背後から自分の名前を呼ぶ声が聞こえる?! 振り返ったら・・・ 橋本の姿が・・・ 「梨佳子さん=3あれから一度も連絡はくれないし、携帯の番号は変わってるし、どうしてたの?」 「あっ、お久しぶりです」 何を話していいのか戸惑った。 「今から時間ある?食事しよーよ」 橋本は結婚を断った人だという事を忘れたのか・・・? と思わせるほど普通に接してくる。 「あの・・・今日は友達との約束があってスミマセン」 「じゃー友達が来るまでお茶でもしよ」 「・・・・。」 梨佳子は橋本に誘われて断ることもできず、近くのオープンカフェに入った。 「何時に待ち合わせ?」 「終わったら連絡が入る事になってるんです。」 「そう・・・じゃそれまでは一緒にいれるんだね!」 「・・・・。」 「連絡したのに・・・携帯変わってて寂しかったよ。」 「携帯電話を落としてしまって・・・」 梨佳子はとっさに橋本をこれ以上傷つけるのは・・・ と嘘をついた。 「・・・そう。」 「もう会えないし話もできないのかと思ってたよ・・・まあ付き合いを断った僕に会う理由はないだろうけど」 「あっ、気にしないで~嫌味とかじゃないんだ 梨佳子さんを追いかけるつもりとか・・・そういうんじゃなくて、ただ元気なのかなって気になってただけなんだ。」
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