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「あまりに格好良くて見とれたか?」
廉はざまーみろ!!とばかりに意地悪く言ってきた。
スタイルよし!
顔よし!の廉は見た目モデル!?と言ってもいいほど…
確かに格好よくて梨佳子は反論できなかった。
結局夕方までかかったが、会社に戻るつもりにしていた梨佳子に、
「今日は終わり~~~」
と、さっさと帰ってしまった。
『ふぅ…=3 坊ちゃんのお守りは疲れる…』
梨佳子は会社に戻って今日できなかった仕事を片付けた。
翌朝…
「おはようございます。」
梨佳子は顔を上げて驚いた。
...... !!
車から下りてきた廉は、昨日選んだスーツは着ているものの、白いシャツではなく色シャツ&ノーネクタイ!
前をはだけて、まるで安物のホストのような格好だった。
「おはようございます~」
秘書課の女の子達は我先にと廉の所に近付いて来た。
廉もニヤけた顔で女の子達に愛想を振って、秘書課の女の子達は一日中全く仕事がはかどらず、廉に気を取られてばかりだった。
♪~♪~
デスクの電話が鳴った。
「明日の重役会議で専務を紹介するので、挨拶等、教育しておいてくれ-☆」
またぁ…
梨佳子は、できれば避けたい廉の関係の仕事を頼まれてしまった。
『一日で、あの人をどうしたら???』
梨佳子のデスクの前で頭を抱えた。
会社の事を全く理解していないのだから自業自得…
恥をかいたらいいんだ!!
と思いつつ、社長が恥をかくのかと思うと…
渋々廉の為にカンニングペーパーを作り始めた。
重役達が廉に吹っ掛けてきそうな質問を全部答えれるようにデスクには山のように資料が積まれた。
退社時間になっても全く終わりそうにもなく勿論残業になってしまった。
『ハァ…なんで私があんな奴の為に…』
カチカチと気ぜわしくパソコンを叩く横を廉が通り過ぎる。
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