第2章

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「家です。」 「今からそっちに行くから=З」 それだけ言ってスグに電話は切られた。 少しして、また電話が鳴った。 ♪~♪~ 「えっ!  早すぎっ?!」 「もしもしっ  もう着いたんで・・・」 「橋本です。」 「 あっ ハイ。」 廉からの電話だと思って慌てて取ったら橋本からの電話だった。 「梨佳子さん、車に忘れ物してたから戻って来たんだ。」 「そっちに持って行こうか?」 「スイマセン スグに下に行きますっ」 外には橋本の車が止まっていて、橋本は車の外に出て立っていた。 『今から専務が来るのに。』 露骨に顔に出そうになった。 「ハイっ これ!」 手渡されて、 「ありがとうございました。」 「えっ!?」 荷物越しに橋本の手が梨佳子の手を掴んでいた。 「せっかくだから、お茶でもいかがですか~?とか言ってくれないの?」 梨佳子は橋本の急な言葉にどう答えていいのか分からず・・・ 「えっ あの・・・ 」 慌てて言葉に詰まり、 「はははっ~嘘だよ  こんな時間から女性の部屋にお邪魔したりしないよ!!」 「あっ はははっ~」 笑ってごまかす梨佳子に、 「でもさ~もうそろそろ、もう少し一緒にいたいな~とか言ってくれると嬉しいんだけど♪」 「・・・。」 「俺は本当はもう少し一緒にいたいけどね」 「今日は帰るよ!」 「オヤスミ~♪」 「お休みなさい。」 橋本は握っていた手を引き寄せ梨佳子の頬にKissをした。 プップ=З 2回のクラクションの音と共に橋本が帰って行った。
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