第3章

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廉がNYに行ってから2日目の事… 社長が秘書課に現れた。 「山内さんばっかりに頼ってたらダメだよ!!お嫁に行って幸せになってもらわないといけないのに、頼ってばかりだったら山内さんも気が気じゃないだろ~」 「山内さんも皆に仕事を任せて、準備もあるだろうから有給も使っていいんだよ!」 社長は笑顔で「安心してお嫁に行っていいよ!」と言わんばかりに梨佳子を後押しして去って行った。 秘書課は社長の突然の出現といい、結婚話といい全員ひっくり返りそうになって、 「決まったんですか~?おめでとうございます~」 「いいな~結婚式呼んでくださいね!!」 秘書課は突然お祝いムード一色に変わってしまった。 「でも山内さんがいなくなったらマジでヤバいよね~」 「辞めるまでに色々教えてくださいね=З」 お祝いムードになってしまった後、仕事をする気にもなれず梨佳子は定時に退社した。 ふと… 公衆電話に目がいき、 ♪~♪~ 梨佳子は廉の携帯番号を押した。 『声が聞きたい…』 「只今電話に…」 留守番電話につながった。 ガチャ=З 梨佳子は留守電に言葉を入れる事なく受話器を置いた。 「忙しいのに電話なんてしている場合じゃないよね…」 梨佳子は少し歩いてから、もう一度公衆電話まで戻った。 ♪~♪~ 「ハイ橋本です。」 「山内ですが…今大丈夫ですか?」 「あっ!!梨佳子さんが電話くれるなんて珍しいね~どうしたの?」 「今日はお忙しいですか?」 「いいよ~もうすぐ片づくから♪迎えに行くよ!」 「いえっ 今日はもう退社したので私がそちらに伺います=З」 「そう~じゃ待ってるよ♪」 梨佳子は電車で橋本の所に向かった。
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