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「いつもスミマセン。」
「ごちそうさまでした。」
「まだ早いしどこかに行く?」
橋本は梨佳子の気持ちとは裏腹に上機嫌で梨佳子を誘った。
結局何も言えずにドット疲れたので、また今度にしよう…
と「スミマセン、明日早くに出社しないといけないので帰ります。」
申し訳なく言った。
「そっかぁ~残念だな~じゃ送るよ!」
梨佳子は今日は一緒にいる事すらつらい…
ので電車で帰りたかったが、
「もう少し一緒にいたいし送らせて♪」
の言葉に結局断りきれず橋本の車に乗った。
運転している橋本が急に梨佳子の手を握った。
「?!」
「まだ敬語でしか喋れない?」
「僕がお金を出す事も、送って帰るのもそろそろ遠慮しないで欲しいな~」
「もう少し甘えてくれてもいいのに…」
梨佳子は橋本の言葉、行動一つ一つに追い詰められて行く。
『どうしよう…どうしよう…』
そればかりが頭の中をグルグル回る。
橋本は家の前に着いて車を止めた。
「携帯電話もう壊さないようにね!連絡とれなくなるのはやめてくれよ~」
「結婚するんだし仕事が忙しくて会えなくなるんなら、もう辞めてくれてもいいよ~」
梨佳子は、お付き合いを断るつもりで今日 会いに行ったのに、橋本の口から結婚の言葉が出てきて頭がパンクしそうになった。
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