第3章

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「いつもスミマセン。」 「ごちそうさまでした。」 「まだ早いしどこかに行く?」 橋本は梨佳子の気持ちとは裏腹に上機嫌で梨佳子を誘った。 結局何も言えずにドット疲れたので、また今度にしよう… と「スミマセン、明日早くに出社しないといけないので帰ります。」 申し訳なく言った。 「そっかぁ~残念だな~じゃ送るよ!」 梨佳子は今日は一緒にいる事すらつらい… ので電車で帰りたかったが、 「もう少し一緒にいたいし送らせて♪」 の言葉に結局断りきれず橋本の車に乗った。 運転している橋本が急に梨佳子の手を握った。 「?!」 「まだ敬語でしか喋れない?」 「僕がお金を出す事も、送って帰るのもそろそろ遠慮しないで欲しいな~」 「もう少し甘えてくれてもいいのに…」 梨佳子は橋本の言葉、行動一つ一つに追い詰められて行く。 『どうしよう…どうしよう…』 そればかりが頭の中をグルグル回る。 橋本は家の前に着いて車を止めた。 「携帯電話もう壊さないようにね!連絡とれなくなるのはやめてくれよ~」 「結婚するんだし仕事が忙しくて会えなくなるんなら、もう辞めてくれてもいいよ~」 梨佳子は、お付き合いを断るつもりで今日 会いに行ったのに、橋本の口から結婚の言葉が出てきて頭がパンクしそうになった。
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