第1章

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秘書の女の子達からは 「山内さんばっかり~」とか 「間違いが起こらないからかもよ!!」 とか 「もしかして専務を狙ってるんじゃない?!」 とか好き放題 散々陰口…を聞こえるように言われた。 格好良くて金持ちで彼女になれたら次期社長夫人だって夢じゃない! 妬みがあっても仕方がない… 梨佳子は早速社長の言い付け通りに専務と一緒にゴルフ用品を買いに行き、 上手い下手はさておき、社長の息子らしく値段の張った良い物を買い揃えた。 次の日… 専務宅に車を回し専務と共にインストラクターの待つ練習場に行った。 普段の仕事の時は何かしら文句ばかり言うのに、ゴルフの練習は真面目に取り組む姿勢で熱心にインストラクターの指導を受けている。 「山内さん~専務はかなりセンスいいですよ~」 初めてといいのが嘘のようにインストラクターも驚くほどの上達ぶりで、一言の文句も言わず練習は夜まで続いた。 シャワーを浴びて着替えを済ませた廉は、いつになく爽快な顔付きをしていたので梨佳子は思わず、 「初日なのに長時間の練習お疲れ様でした=3」 と労いの言葉をかけた。 「今日はキツかったな~」 廉は笑顔で答えた。 初めて見せた廉の無邪気な笑顔に、梨佳子はついつい笑ってしまった。 すると梨佳子の顔を覗き込んで、 「腹減った~何か食べに行こうよ!」 突然食事に誘われた。 あまりにも想像しなかった廉の誘いに 「?!」 「・・・はっ?!」 梨佳子は間の抜けた声を出し、廉の顔を見たまま固まってしまった。 「だーかーらー腹減ったから何か食べに行こう~付き合ってよ!」 廉はもう一度言い直した。 梨佳子は何故に!? すぐには返事がでなかったものの、 「いえ~私は結構です=3」 ストレートに断った。 「1人で食事なんて寂しいから行こうよ=3」 何度断っても聞き入れてもらえなくて、 『仕方ない…』 梨佳子は一緒に食事に行く事にした。
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