第4章

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橋本は無言のまま歩き出して・・・ おもむろに突然振り返った。 「納得のできる理由を聞くのは、いけない事かな?」 「・・・・。」 「いえっ。」 『本当の事を言おう!嘘をついても仕方がない』 梨佳子は強く自分に言い聞かせて、 「好きな人が・・・」 梨佳子が言いかけたとたん、 「好きな人?!」 「・・・・とにかく歩きながらできる話でもないので僕の車まで行こう。」 ~~~~~~~~~~~~~ 20:30~ 「おかけになった電話は・・・」 「クソッ#」 廉はソファーに携帯電話を投げつけた。 「?!」 ふと我に返り、車のキーとスーツの上着を持って梨佳子のマンションに急いだ ~~~~~~~~~~~~~ 『車の中で2人で話すのは・・・』 できたら違う場所で話したいと思いつつも、橋本の真剣な顔を見たら・・・言い出す事ができず、そのまま駐車場に向かう橋本に着いて行った。 橋本はシートに座って大きく息を飲み込んでから、 「好きな人ができたの?」 「ハイ。」 梨佳子はハッキリと返事をした。 「結婚するつもりで僕との見合いに来たんだよね?!」 「もちろんです」 「なのに何で急に好きな人が出てくるの?」 「・・・。」 「こんなことを言うのはどうかと思うけど、結婚と恋愛は別でしょ!!梨佳子さんも20歳やそこらじゃないんだからそれくらい分かるよね」 「分かります。」 橋本は梨佳子の肩に手を置いた。 『重い・・・』 肩に置かれた手は必要以上に重く感じる。 「分かってないよ。」 「スミマセン」
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