第4章

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「・・・・。」 梨佳子は小さく首を振って、廉の上着の裾を持った。 廉は梨佳子の気持ちを『分かった・・・』とばかり小さく笑って、 梨佳子が落ち着くまでずっと抱きしめてやった。 少し泣き止んだ梨佳子に、 「梨佳子さんは、最近よく泣くね。」 「最初会った時はスッゴイ怖い仕事ばっかり人間だと思ってたのに・・・。」 梨佳子は顔を上げて『誰のせいよ・・・』とばかりに廉の胸をポン=3と叩いた。 『今日は色々と聞かないでやろう・・・』 橋本とどんな話をしてきたのか、ちゃんと断る事ができたのか。 山ほど聞きたい事はある。 そう思いながらも梨佳子の疲れ切った顔を見たら、今日は何も聞かない方がいいだろう・・・ もう一度抱きしめる腕にギュッと力を込めた。 「専務・・・」 長い間泣いていた梨佳子が突然口を開いた。 「・・・Um・・・?」 「私専務の事が大好きです・・・」 梨佳子はいっぱいいっぱいの気持ちを小さな声で伝えた。 「あのさ~大好きって言ってくれるなら名前言ってくれない?!」 「告白するのに専務って色気ゼロでしょ!」 「廉さん・・・・?」 「廉でいいよ~」 「無理です!」 「廉はふざけて梨佳子をくすぐった!!」 「ヒャーッ」 「専務だって梨佳子さんって呼ぶじゃないですか!!!」 「早く廉って言ってみて=3早く言って!!」 「そんな子供みたいな事ばっかりするかりするなら廉君?!って呼びますよ~~~~」
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