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    視界は曇っていて。   目の前すらよく見えない。   自分が誰かさえわからない。   むせ返るような暑さの中。   叫び声。   2つの影。   血走った目がこっちを向く。 必死に叫んでる。 ……何…? …聞こえない。 聞こえない。     ………。     視界が紅く染まった。 綺麗な紅…。 真っ白な肌によく映えた紅。   鏡のような、その世界。       ――爆音…        
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