戦い3

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紫「ハァハァ…腕を…こんなにしてくれて…。」 魔理沙「…ハァハァ…うるさいぜ、お前だって腹に穴を開けたじゃねぇか。」 紫「…ハァハァ、この出血じゃ…あんまり長くはもたないわね…。」 魔理沙「…。」 紫「…決着を…つけましょう…魔理沙。」 魔理沙「…あぁ。」 紫は境界を出現させ、刀を取り出した。 鞘から刀を抜き、静かに構えた。 魔理沙「ヤァァァァ!」 紫「ハァァァァァ!」 私と紫は距離を縮め、一騎討ちに出た。 ズシャ!! 紫「…。」 魔理沙「…。」 三秒程の沈黙の後、紫の身体は力が抜けたように倒れた…。 私は勝ったのだ…八雲紫に…。 力無く落ちていく紫を私は受け止めた…。 紫「…ハァハァ…がは!」 血を吐きながら、乱暴に息をする紫を見ると涙が出てきた…。 紫「…なに…泣いてるのよ…貴女の…勝ちな…のよ?」 魔理沙「…だって…だって!」 紫は含み笑いして、私の涙を右手の指でぬぐった…。 紫「…やっぱり…貴女は…憎めないわ…人間が…貴女と霊夢…みたいだったら…良かったのに…。」 魔理沙「…。」 紫「…まぁ…貴女達だからこそ…いいのかもね…。 それより…霊夢を…お願いね…。この…先に霊夢は…居るわ…。」 魔理沙「…うん。」 紫「…ふふふ、貴女なら…霊夢を…助けてあげられる…かも…ね。魔理沙…後は…お願い…ね…。」 魔理沙「…うん…うん!」 紫「…橙…藍…ごめん…なさいね…こんな…主人で…。」 魔理沙「…。」 紫「…やっと…私の役目も…終わっ…た…。みんな…ありがとう…。」 紫はゆっくりと目を瞑った…。 魔理沙「…紫…私もお前の所に行くからな…。…お前の事…嫌いじゃなかったよ…性格悪かったけど…なんだかんだ言って…藍と橙はあんたを慕ってた…せめて…安らかに眠ってくれ…。」 霊夢…待ってろ!
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