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明日になってから考えればいい。そう思ったことはだれしもあるだろう。
当然僕もある。毎日思ってる。
昨日も思ってたし今日も思ってる。きっと、いや絶対明日も思っている。そうに決まってる。馬鹿みいな話だがいつも思ってる。他人よりも多く思っているかもしれない。
簡単にその理由を述べれば、明日の僕は今日の僕とはまったくの別人だからだ。明日の僕の気持ちなんてわからないし、明日の僕が朝食を食べようが食べまいが知ったことじゃない。
突然最終兵器に体を改造されたり(とても悲しいことだ)、夜のプールに行ったり(普通の人はいかない)、何万光年離れた場所に連れていかれたりしてもそれはもう他人事だ。
僕のことじゃない。
そうずっと考えてきた。
じゃないと今の自分より前にしてきた事は全て今の自分じゃなくてこれから先の自分に向けられているもの、今の自分を通り越して明日の自分に行ってしまってると思えてならなかった。今の自分も明日の自分のためにしか存在してないのでは?
そんな馬鹿な考えでいっぱいになってしまう。
だから先の自分は捨てた。今の僕が生きて行くために。
それが僕の明日の自分に対する唯一の対抗手段。明日の僕に対する復讐だ。
復讐。いつまでも止まない反復する思い……
『………………………』
なんだ?うるさいな……
耳をつんざく不快な音が鳴っている………?
4限の終了のブザーが鳴っていた。
「あ~。お腹すいたね~うーなん」
「うーなん言うなよ…。」
少々クセッ毛のある枯れ草色の短い髪を退屈そうに触りながら呟く女の子。
「ネボスケなうーなんはお腹空いてないか~。マジめに授業聞いてたわたしはハラペコだようーなん?」
また僕は寝てたのか…
「ごめん後でノート見せて…」
「そんなことより学食行こっかうーなん?」
そんなことかよ!?まあでも………
「それはそうだな」
僕と蛍はいつもの学食に向かった。
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