始まりの章

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どれくらいの時がたっただろうか…。雄人はうっすらと目を開ける。アラームが鳴った覚えはなく、しかし日は傾き、飛行機曇は姿を消している。雄人がアラームに気づかなかったのであれば、凛が起こしに来る…はずである。雄人が凛に見捨てられていなければ、だが 「見捨てられたか……」 そこまで凛が薄情な人間なのかはさておき、雄人は自らの意識を覚醒させ、辺りを見回した。そして放った第一声が 「……どこ?」 という間抜けにしてクオリティの欠片もない感想に終わってしまった。しかし、このような間抜けにして以下略な感想に終わってしまったのは仕方ないのかも知れない 雄人の目に入った景色は、普段彼が目にする景色とは似ても似つかない景色であったのだから これは、とある学生の意外とスケールの大きい冒険の物語 大切なものを手に入れるための、意外に深いかもしれない物語
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