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雄人は自分の身の周りの変化に対し、完全に頭がついていっていなかった。それもそうだろう。いつもの場所でいつものように昼寝をしていて、起きたら目の前に"お城"が立っていた、なんて話を耳にしたことがあるのも逆にどうかと思う
「(いや待て落ち着け…この状況は一体なんなんだ?何故城が?その前にここはどこだ?何がどうなってんだ?)」
全く落ち着けていないが
「あの……」
「うぉう!!?」
「…驚きすぎです」
半ば呆れたように雄人に話しかけてきたのは、薄い金髪をひとつにまとめた、いわゆるポニーテールの少女だった
「どうかされましたか?何か悩んでいたようですが…」
その顔立ち、口調、服装、全てに品が感じられる。凛とは違ったタイプの優等生、といった所か
「…1つ、聞いて良いか?凄く、簡単なことなんだが…」
「は、はぁ…私に答えられることなら構いませんが…何でしょうか」
そして雄人は、大きく深呼吸を2~5回ほど行い、聞いた
「…ここはどこだ?」
「どこって…聖アステリア王国魔法学院の中庭ですが…」
時間にして5秒の静止
「……すまん、もう一回言ってくれ。理解できなかった」
「…聖アステリア王国魔法学院の中庭ですが」
「………」
二回聞いたところで、雄人が納得できる話ではないのは明らかだった
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