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しかし、知典さと茉莉ちゃんは、両思いだと思う。
だけど、彼はそれを伝える気は無い。
茉莉ちゃんも、それを無意識に気づいている為に告げる事はしなかった…。
って、全て私の思い込みだから、違ってるかもしれない。
前を歩く茉莉ちゃんを見つめた。充さんと、何か話をして、こっちを振り返った。
「皐月さん、これからどうしますか?帰るなら、送ってくれるそうですが?」
「あ~私は、いいや。あと10分で、迎えに来るって連絡があったから。」
そう、支払いの時に連絡があったのだ。
「そうですか。」
少し、ガッカリしている茉莉ちゃんに、近寄り、頭を撫でた。
うぅっ…茉莉ちゃん、私より高い~。
「また、会えるわ。空いた時は、メールを頂戴。男どもはほったらかしにして、二人で遊びましょ?」
ほったらかしの部分で、充さんが眉間に皺を寄せた。
「本当ですか?」
「えぇ、勿論。」
茉莉ちゃんが乗った車を見送ってから、私も少し後ろの車を開け、乗り込んだ。
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