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「GFJ」の作戦開始日時まであとわずか。
「艦長。司令部から指示されたポイントに到着しました。作戦開始まで残り30分です。」
通信機越しに副長の声が聞こえる。
「バリュート(大気圏に突入する際に使う摩擦熱拡散装置)の点検急げよ!」
「…艦長うるさいね。なんとかならないかしら。」
艦長の大声の後、夏実からの通信が入った。
「どうにかって、そんな事できないでしょ。艦長の性格上。」
「言えてるかも(笑)」
俺と夏実が談笑してると割り込みの通信が入った。
「二人とも、無駄口をたたいてる余裕があるなら、シュミレーションをやれ。失敗したら作戦全体が瓦解するのだからな。」
そう言ったきり、ぷつんと切れた。
「…もう。フレディったら素直じゃないんだから。」
「ああ、あれは絶対、俺たちのことを心配してるはずだからな。」
「これ以上ひねくれないうちにやりますか。」
「それがいい。」
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