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「何を!どうしたら!こんなにドジる!」
シオンは頭を抱えて蹲っていた。
何回も俺の前から姿を消し。
まだ俺が引き付けていない敵に攻撃をしては死ぬ。
付き添う俺の方ががんばってる気がするのは気のせいか・・・
そう、気のせいだ。そうに違いない。それ以前にそう思っていなければやっていられない・・・
アリスは失敗すると何度も何度もペコペコと頭を下げては謝り続けるが、シオンは気にするなよっともう何度言ってやっただろうか?
たったレベルを2つ上げてやるだけのこと・・・
普通なら1日。いや早くて半日で終わってしまうのにその倍の2日もかかっている。
・・・そしてやっと
最後のレベルアップを知らせる天使様がアリスの頭上に舞い降り立った
「ゃ・・・や・・・やっとあがったぁぁぁぁぁぁ!!!」
先に叫んでしまったのはシオンの方だった。
「ぁ、ぁ、ありがとうございます」
薄っすらと涙目になりながらアリスは何度も何度もお礼をする。
「私・・・アルケミの転職試験がんばります!」
「おぅ!」
そしてアリスは暖かな笑みを見せ
「アルケミになって初めて作ったポーションはシオンさんに差し上げます」
そう言った。
「ありがとうな」
シオンは手をアリスの頭の上に乗せてその銀色の髪を撫でてやる。
えへへ。照れたように笑うアリス。
それを見てシオンは優しい笑みを一気に意地悪な笑みに変えると、アリスの髪をわしゃわしゃと少し乱暴に撫で回しぐちゃぐちゃにしてやった。
「まぁ、お前がポーション作れるまで何ヵ月かかるかなぁ?」
そんな事を言ってやるとアリスの顔も赤面に変わる。
「そ、それを言わないで下さい!絶対作れます!!」
「あははは」
そんな会話はフィールド中に広がっているような感じ・・・
気ままなBSとドジっ子商人さんのお話。
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