名前―name―

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………あれ? 痛くない。 恐る恐る目を開けると、泪の隣にいた男が叔母の振り上げた手を掴んでいた。 「泪…部屋どこ?」 「えっ?二階の一番奥だけど…」 尋ねられた事にわけも分からないまま答える。 すると男は叔母の手を離し、今度は泪の腕を掴んだ。 「お邪魔します」 まずは礼儀正しくお辞儀。 そして呆然としている叔母の横をスルー。 泪の手を引き、そのままスタスタと二階へと上がっていく。 「なっ?!待ちなさい!!」 やっと我に返った叔母が後ろから追い掛けて来たが、ギリギリのところで泪の部屋の鍵を閉めた。 「ここまでは大成功」 安心したように、ほっと一息つく男。 いや…大成功って??!!
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