3315人が本棚に入れています
本棚に追加
/310ページ
「メリークリスマス」
シャンパンを入れたグラスをカチンと鳴らし、会ったばかりの2人がクリスマスを一緒に過ごす。
なんとも奇妙な光景…
「遥斗って何歳なの?」
「17」
ケーキを頬張りながら答える遥斗は何だか幸せそうに見える。
甘党なのかな?
そんな姿につられて、泪もケーキに手を伸ばした。
甘酸っぱい苺と生クリームが口いっぱいに広がる。
「じゃあ、あたしより1つ上だね?高校はどこに…」
ケーキに落とした視線を上げると、遥斗の口元に生クリームを発見。
どうやら気付いてない様子。
「口、ついてるよ」
「なにが?」
キョトンとする遥斗の口元に人差し指を伸ばし、泪は生クリームを拭き取った。
「ほら、クリーム…」
…その直後。
「っ??!!」
泪の人差し指は温かいものに包まれていた。
最初のコメントを投稿しよう!