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「遥斗…」
先にお風呂から上がり、リビングのソファーで寛ぐ遥斗に、泪はそーっと近付いた。
「あのさ…布団とかってある？」
何もない泪の部屋。
寝ようと思っても、もちろんベッドなどあるはずがなくて…
「ベッド使っていーよ。俺ここで寝るし」
「だ、だめ!!あたしがここで寝るっ」
さすがに、家主を二日連続でソファーに寝かせるわけにはいかない。
だけど、遥斗といえば…
「ヤダ」
頑なにソファーを譲ろうとしなかった。
「遥斗のベッドなんだから、遥斗が使ってよっ」
「ソファーも俺のだよ？」
「ぅっ…」
お互い一歩も譲らない。
泪はソファーの前の床に座り、じっと遥斗に目で訴え続ける。
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