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帰って来てからは殆ど眠れなかった。浅い眠りから時計に目をやると10時少し前
会社から持ち帰った仕事もやる気が起きない。
頭の中は片桐の事でいっぱいだった。
あの人はどんな気持ちであんな行為をしたんだろう…
好きでもない人にあんな事出来るんだろうか？
お互い大人なんだからあれはあれで割り切るべきなんだろうか…
これからどんな顔して会えばいいんだろう…
答えが出せない自分に苛々していた。
そんな矢先片桐からメールが届く
『昨日は違う顔が見れて嬉しかったよ。又会おうよ』
澪は返事に困る。
又会うと言う事は付き合うて事？私も出来ればそうしたいけど…悩み抜いたあげくに
『昨日は楽しかったです。又誘って下さい』
当たり障りのないメールだった。これで向こうにその気がなければメールはないだろう
いい大人が付き合ってくれ等言うのは自分の美学に反する。
向こうの出方を伺おう…
『また連絡します』
数分後、短いメールが来た
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