†序†

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月のない夜 朽ち果て、うち捨てられた神社で静かな戦いが繰り広げられていた ひとりは少女 闇に臆することなく静かにたち、強い眼差しは常に『敵』だけを捕らえている 対する敵は異形のモノ 悪鬼のような形相と蝙蝠の羽をもつ鳥獣。口から炎を吐き、鋭い鉤爪は猛毒をもっている 「あるべき場所へ還れ」 静かに告げ、掌に浮かべた青白い炎を放つ 炎は大きく弧を描いて鳥獣を襲う。が、寸前で鳥獣が避ける 炎は羽をわずかに掠め、鳥獣の巻き起こした風により消えた 「クケケケ……」 鳥獣は嘲笑を残して、闇に消えたimage=167225979.jpg
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