二日目:双子のデビルシスターズ

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「まぁいいや、コレにしよっと♪」   リリィは気に入ったらしい 選んだ光夜としても悪く無い気持ちの様だ   その後二人はしばらくデパートを歩いて回った 洋服を見たり、玩具売り場でリリィにプラモというものを教えたりとなかなかに楽しそうに そして休憩とベンチに座っていると急に灯りが消え辺りが暗くなった。   「……停電?」 「………来る…」   リリィがそう言うと狙った様に建物全体が揺れた 学校の時と似た感覚だが、その時より重い感じの揺れだった   「………しかも…一人じゃない……光夜…行くわよ…」 「あ、あぁ……」   リリィは光夜の手を引き走った、これも学校の時と似ている 走っていると後方から床を叩く音と人の悲鳴が聞こえてくる 遠くまで響く快打音、それと同時に肉の潰れる音や痛々しい叫び。 それに堪えきれなくなったのか光夜は足を止めた   「光夜…?」 「なぁ…リリィ…助けらんねぇのかよ…」 「それは……」   リリィが言いかけた時、金属の擦れる音が近付いてくる。   「いたよ姉様…あの悪魔と使い魔だ……」 「えぇ……妖艶の魔女よ…クス」   一人は大剣を引きずり現れ、一人は血の付いた鞭を舐め立っていた   「いつのまに…」 「…澪爽の華と私情の僕…何故貴方達が…」 「…あの方…追ってらしてるんでしょう?」 「あの人はそれが嫌なんだって…」 「つまり始末しようってわけね…」   ラミエルは口に手を当てクスクス笑う   「貴方って相変わらず……我撒ね…」 「な!……貴方には関係無いでしょう!?」 「貴方のそうムキになってくれるところ……私は好きよ?」   リリィの表情はキレる直前という感じだ   「光夜…ラミエルとはマンツーマンで本気でぶっ潰すから……サキエル頼んだわよ?」 「サキエル?…あぁあの子か………ってえぇ!?」   リリィは刀を構え悪魔の姿へと変身した 髪が長くなり白髪に、髪の間からは角が生え、瞳は真紅の、その姿はとても美しいものだった
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