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「───あぁ、気にするな…あれは最善の策だった…ぐずぐずしてれば察が来ただろうしな……リリィは悪くない、あれには早々に慣れておくよ」
なんて強がりを吐く。
そんな俺をリリィは優しく撫でた
その手はとても柔らかくて暖かい、異性の手を握った事はないが世間一般でいう女の子の手ってこういうモノなんだろうな…。
いや、寧ろ母親か?
「─────!?」
気付けば悪寒と殺気に身を起き上がらせていた。
「光……夜…?」
それの主は何百メートルと離れているさっきまでいたデパートの屋上にいて、目が合った。
いや、普通ありえないんだが俺は特別視力がアフリカ人並に良い。
だけど偶然か目が合ったのなら相手もそうなのだろう。
「あ……いつ…」
「…どうしたの…?」
ソイツに敵意を感じなかった、というか興味がないって感じだった。
なんでか知らないがただ隠しきれない殺気を゙俺゙にだけ送ってくる。
「────フン、気づいたか…まぁ、流石にここまであからさまの殺意を感じられなければ困る、が…」
屋上から゙二人゙を見据えるソイツはフッと目を閉じ殺意をまるで元から波紋のない水面の様に消し去る。風に黒髪が揺れる
目は紅く、殺意に満ちた獣の様
「…まだ…鍛えが足りない、か…゙これから一週間……いや六日間゙か……どゔ゙生きる?゙高杉光夜─」
それは不適に笑むと、暴風と共に消え去った
光夜も気づいたかふと我に還る
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