独りの、屋上

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相変わらず空は曇ったままで。 体の真正面から吹く風はやや強めに、僕を屋上の中へ押しやろうとしている。 でもそれくらいで僕の意志は変わらない。 僕は軽く息を吐き、もう一度下を眺めた。 ・・・やっぱり、低い。 きっと僕は腰掛けた教卓の上から飛び降りる様な軽さで落ちるのだろう。 痛みなど感じる間もなく。一瞬で。 ・・・・否、痛みなんてもの、最初から感じる筈がない。 そんな下らない想像をしていると背後の重たい鉄の扉が突如悲鳴をあげ、 少し開き、また閉じた。 若干面倒臭いことになったかと内心舌打ちをして僕は首だけ回し、屋上への来訪者を確認する。
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