独りの、屋上

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・・・そんな事をぼんやりと考えながら 緩慢な動作で僕は体を起こした。 そしてそのまま立ち上がり、ズボンについた砂埃を払いながら辺りを見回す。 旧校舎と言うだけあって、風雨に晒されたコンクリは劣化し、独特の風合いをかもしだす。 こじ開けた屋上の鉄扉は鍵ごと錆び付き。 他にも中の教室の黒板には長年刻まれた白墨の痕が幾重にも重なっているし、 机や椅子だって・・・ 要するに、ボロい。 ・・・まぁそのお陰でドアを蹴破りここまで来る事が出来たのだからあまり馬鹿には出来ない。 それにしても── ───誰も居ない。 最も、今は授業中。 それに自分が居る校舎は今は使われていない旧校舎なのだから。 自分以外誰も居ないのは当たり前だろう。
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