参列

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今から三ヶ月前。   夏も過ぎ涼しくなった秋   しかし、その日は気温が下がらず真夏日のようだった   (ったく…何やってるんだアイツは…)   約束の時間はとうに過ぎ   今はお昼時   その上日差しは一際射し   堪忍袋が切れるには充分過ぎる程だった。   「悪イ!!寝過ごした!!」   真夏の太陽より暑苦しい笑顔   見ててむさ苦しい限りだ   「寝過ごしただと?今何時だと思ってんだ!?テメー!!!!」   「わりぃ、わりぃ。今日は俺の奢りだから許せよ!?な??」   きっとコイツには何をいっても無駄なのだろう   「…たくッ、折角の休みだってのに…」   最後の一本に手をつけようとした時…   「ちょっと待った!!」   意図も容易く遮られた   「なんだよッ!?煙草ぐらい吸わせろバカ!!!」   「まぁ落ち着けって!!今から煙草ナシ!!じゃないと女にモテないぞ!?」   ふざけんなッ…   コイツにだけは言われたくない!!   いつも振られて泣きつくコイツだけにはッ!!   「つか、お前自分の誕生日なのに女の一人もいないのかよ?可哀想なヤツだな-」   皆さん…   コイツ本気で殺していいですか?   「そんな怖い顔してっからモテないんだよ。リラックス、リラックス♪」   もう嫌だ…  帰りたい…   俺が頭を抱えるとアイツはポケットを漁り   小さな箱を突き付け   「モテない君に、誕生日プレゼント」   「モテないは、余計だ…」   渡された箱はブルーの箱   そして中身は…   「真珠?」   「おぅ!!似合うと思うぜ?」   ニヒヒッと満面の笑顔で少し照れ臭そうにするアイツ   だが、男に真珠って…   そりゃあ、見た目はあの有名なクロ●・ハーツのネックレスだし   クロスは恰好良い   しかし真珠は明らかに不似合い   というか、後から埋め込まれたっぽいし。   偽物としか考えれない。   「どうしたんだよ?これ?まさか盗んだのか?」   「ヒデェな!!ちゃんと働いて手に入れたものだッ!!そんなに疑うなら返せよなぁ-」   膨れっ面で手を出すアイツをみて、盗んでないのは分かった。   でもこれは明らかに   「偽物だよな?」   「違うって!!そりゃあ真珠埋める為に掘ったけどさぁ…」   「なら、何故わざわざ埋める必要があるんだ?」   「んな事どうだっていいだろ!?」   これ以上問い詰めると機嫌を悪くすると思い散策は止めた   それからこの話はしていない…
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