第一章

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男の子と私はそれからしばらく抱き合っていた。 そうしている内に雨も小雨になって、私はその男の子と手を繋いで家に向かった。 私は一人暮らしだったから、誰にも文句は言われない。 そう考えた。 橋から家までの距離は歩いて約10分。 その間私の胸の鼓動が収まる事はなかった。 家に着くと、私はとりあえず男の子をお風呂場に入れた。 「ここにタオルと着替え置いておくから。」 洗濯機の上に置いた事を指し示すと、男の子は頷いた。 私はドアを閉めて、 自分の部屋に入って着替えをした。 女の一人暮らし用に、男物の服を買っておいてよかったと思う。 私は着替えを終え、髪を少しタオルで拭いて台所に行き、お湯を沸かした。 知らない男の子を部屋に上げるなんて…私 何してるんだろう。 でも…今にも壊れそうなガラスみたぃな感じでほっておけなかった それに、突き放せる はずなかった。 もうあんな事…二度と嫌だから……… 何度謝っても、もう 戻る事はなぃ痛い過去 もう忘れようと思っていたのに…… また引き戻された。 そう…だね。 許してくれるはずなぃのにね……… 「ごめんなさぃ…」―
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