二本の刀

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クロードは二本の刀を構えた。 「双剣…?」 「この刀は、元は二本で一つだ。これで戦うのは久しぶりだ。」 双剣とは、両手に剣をもつ戦い方だ。 両手にもっている分、攻撃力に特化しているが、防御を完全に捨てているため、扱いにくい。 そういう理由から、双剣を使うハンターは少ない。 「さあ…いくぞ…!」 そう呟いた後、クロードの体がオーラのようなものに包まれた。 「クロード…!?」 「プリス、よくみていろ…これが、双剣を極めた者のみがつかえる技…鬼人化だ…!!」 クロードのまわりをものすごいオーラが包んでいく。 「鬼人化…これが…」 プリスが呟いた瞬間、クロードが走り出した。 ガノトトスは尻尾で迎え撃つが、クロードの姿がなくなっていた。 尻尾がクロードがいたであろう場所を通過した時、ガノトトスに衝撃と激痛が襲いかかった。 クロードはガノトトスの尻尾を切り落としたのだ。 ガノトトスの尻尾は鱗に覆われていて、普通の武器では歯がたたないのだが、鱗をもろともせず、いとも簡単に切り落としてしまったのだ。 激痛にうめいているガノトトスにクロードは斬りかかった。 次の瞬間、ガノトトスの体が二つに割れた。 ガノトトスはそのままぐずれるように倒れ、動かなくなった。 「す、すごい…これが鬼人化…」 「終わったか…鱗はてにいれた、戻るぞ」 クロードはそういうと、プリスを背中に乗せた。 「わあっ!い、いいよ!自分で歩くから!」 「体の言うことがきかないんだろうが、無理をするな。」 「…ううっ…」 クロードはプリスをおぶったまま、地底湖をあとにした。
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