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明かりに近づいたとき…
「だれかいるの?」
女…しかも、まだ17、8くらいの女の子だった。
「あなた、だれ?」
少女は警戒する素振りもなく聞いてきた。
「俺はクロード、ハンターだ…お前は?」
「私は…」
少女が名前を言おうとしたその時、岩場の影から物音が聞こえた。
クロードと少女が武器を構えた。
少女の手際の良さに多少感心していたが、すぐに物音のした方に集中しなおした。
影から出てきたのはアイルーだった。
緊張がほぐれたのか、少女はその場に座り込んだ。
「はあ…びっくりした…」
「ハンターになったばかりか?」
「まあね、これが三回目のクエストかな?」
「そうか、にしてはいい武器をもっているみたいだが…」
少女がもっていた武器は、片手剣のデスパライズ。
ゲネポスの親玉、ドスゲネポスの牙を使った武器だ。三回のクエストでとてもじゃないが、手に入れられる物ではない。
「あ、うん…これ、お父さんの形見なの…」
「そうだったのか…」
どうも、この手の話しは苦手だ…
クロードは他の話題をもちだした。
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