綾原 秀ニ

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緩やかなロブが綾原の頭上に落ちていく。 綾原がクロスにスマッシュを打った! 桜川の逆だ。 桜川はなんとか追い付こうとしたが、桜川がセンターまで走ったところで、綾原が放ったスマッシュは2回バウンドしてしまった。 桜川「くっそぉぉぉ!!」 審判「ツーバン!!」 桜川「お前…一体なんなんだ?」 綾原「…」 審判「1―2」 桜川「行くぜ…」 桜川がボールをトスアップしたその瞬間。綾原はなにやらステップを踏んでいる。 桜川(なんだ?あいつ。なにやってんだ?しかし…。今は試合中!そんなの関係ねぇ!) ズパァァァン!!! 桜川がサーブを放った! ここにきてスピードが上がってきている。 綾原「は!」 綾原が桜川の足元にボールを打った。 バシュッ 桜川はドライブをかけて返す。 綾原が前にでた。 ドライブの掛かった打球を難なく返す。 桜川「よんでたぜ!」 桜川がベースラインに落ちる鋭いドライブロブを放った。 綾原はなんとか追い付こうとするが、追い付かない。 審判「ツーバン」 綾原「へぇー。ロブ使うんだ」 審判「2―2」 綾原はまたステップをふんでいる。 桜川(またそれかよ!) ギャラリー1「スピリットステップだ」 ギャラリー2「スピリットステップ?」 ギャラリー3「ってなんだ?」 ギャラリー1「スピリットステップ。相手がボールを打つ瞬間に2回ほどステップをすると、普通に走ってボールに追い付くよりも、半歩速く追い付ける」 ギャラリー3「へぇー」 ギャラリー2「便利なステップだな」 ギャラリー1「そうでもないぞ」 ギャラリー2「なんでだ?」 ギャラリー1「それは、相手が打つ瞬間にステップを刻まなきゃいけないからだ」 ギャラリー3「なるほど」 桜川「行くぞ!!!」
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