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コウジがそれを繰り返した時に、
浮気が本気にまでなれば、
コウジは躊躇無くユキとこの子を捨てるだろう。
もっともらしい言い訳を考えて、
ユキを丸め込むだろう。
ユキは自分で選んでいるからまだイイが、
子供は親を選べない。
子供は親の都合に振り回されるしか術は無い。
怒りなのか、
悲しみなのか、
何とも言えない感情の中で、
まだ子供だった頃の自分を思い出していた。
私はいろんな思いを巡らせながら、
ユキを抱き締めていた。
しばらくのゆっくりとした時間が流れた。
灰皿のタバコから、
煙はもう上がってはいなかった。
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