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そのころ武典は
精神的な乱れもあり、がむしゃらに突進み、かなり山深くまで入っていて、さまよっていた。
途中小川が流れており、そこをたどれば川があり見晴らしがよいだろうと歩くうちに、
滝がながれる水辺を発見した。
そこに小屋があった。
小屋の近くの小さな畑を耕す老人を発見した。
老人は武典に気付くと、目をまんまるくして武典を呼び寄せた。
武典はいわれるがまま老人のほうへと歩いて行った。
老人は武典に言った。
「おぬしには、何か違う空気を感じる…何者かね?」
武典は「笑わないでください?俺は違う時代の人間です、多分…」
老人は静かに全てを悟った。
この老人はあらゆる書物にも兵法にも幼術にも通じた仙人だった。
「わしは伯秋仙人じゃ、おぬしが来ることもわかっとった。」
武典は意味がわからない世界で、自分の状態を知る人物に出会えてちょっと喜んだ。
「俺はなんでこんなところにいるんですか!?
どうしたら戻れるんですか!?」
伯秋は「まぁゆっくり話そう」と武典を小屋にいれた。
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