1998年の幕開け

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チャンプ、グラスワンダーは春初戦をスプリングS(G2)に定め、外国産馬による3冠制覇を目指す事を宣言し、調整を開始した。 1月6日、まだ条件馬のスペシャルウィークは500万クラスの白梅賞に出走したが、ここで思わぬアクシデントに見舞われることとなった。16頭立てで1.3倍の圧倒的1番人気に支持されたスペシャルウィークはなんと、14番人気の地方馬、アサヒクリークに差し切られてしまったのだ。 しかしスペシャルウィークは万全ではなかった。そしてこの負けは負けじゃないと思った調教師は、次走を格上挑戦で、きさらぎ賞(G3)とした。 スペシャルウィークと同じくまだ条件馬のエルコンドルパサーも1月、500万クラスのダートのレースに出走した。エルコンドルパサーはスペシャルウィークと違ってその強さをさらに増し、9馬身差の圧勝劇をファンに見せ付けた。 そしてエルコンドルパサーの陣営は2月の重賞、共同通信杯(G3)で初の芝レースに挑むことを表明した。これも全てクラシックを目標としていたためであった。 そしてこの月、また新たな馬が現れた。スペシャルウィークが負けた前日に新馬戦を圧勝し、中3週で挑んだジュニアカップでまたも圧勝した芦毛のセイウンスカイ。 皐月賞(G1)、弥生賞(G2)と同じ舞台のジュニアカップで勝利したセイウンスカイは、皐月賞へ万全で挑むべくトライアルは弥生賞に出走することにした。
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