1998年の幕開け

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2月に入り、スペシャルウィークがきさらぎ賞で初の重賞の舞台に挑んだ。 スペシャルウィークにとって初めて実績のある馬との戦いだった。阪神JF(G1)馬のアインブライド、デイリー杯2歳S(G2)馬のボールドエンペラー、そして前走で負けたアサヒクリーク。しかしここでも1.7倍の1番人気に支持された。 そしてスペシャルウィークはその期待に圧勝で答え、前走の負けが実力でない事を証明すると同時に、クラシック戦線に名乗りをあげた。そして次走を弥生賞とした。 きさらぎ賞の次の週の重賞、共同通信杯にエルコンドルパサーが登録していた。 しかしハプニングが起こった。降雪のため、ダートでの開催となったのだ。さらにレースの格も下げられ、重賞ですらなくってしまった。 ただエルコンドルパサーのダートでの実力は証明済みで、同じくダートで連勝中だったハイパーナカヤマを楽に抑えて勝利した。 しかしこれでは意味が無かった。陣営はクラシックに向け、いや、日本ダービー(G1)に向け芝レースでの経験を積ませたかったのだ。 そして陣営は悩んだ…無理に皐月賞トライアルに出すか、ぶっつけ皐月賞か、はたまた青葉賞(G2)からの日本ダービーか… そしてレースから1週間後、結論が出た。目標は日本ダービーに定めるが、青葉賞を使わずニュージーランドT(G2)、NHKマイルC(G1)からの日本ダービー挑戦の道を選んだ。反対の声もあがったが、陣営はローテーションを変える気はなかった。
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