シヲマネキ

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出来の悪い怪談だと、僕は思った。 ふと窓をあけると、海風らしい生暖かい風が部屋をつつんだ。 気味が悪い。 友人が祖父からの伝言を思い出したと、話を始めた。 この季節にシオマネキが出たら、決して深夜に出歩くな。 と。 馬鹿馬鹿しいと笑いが起きた。 だが、友人の目は笑っていなかった。
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