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「な、何がどうなっている?」
混乱していた、もう何がなんだかわからなかった。
「なんでこんな都市部に戦闘機が…?」
戦争でも始まったのかと思った、だが何か違和感があった。
「さっきの…あの声…」
『あなたは…そこにいますか?』
その言葉が頭から離れない、なぜこんなに嫌な予感がするのだろう…
なぜあのような声が聞こえたのだろう、今は何を考えても頭に浮かばなかった。
すると突然空が明るくなった、驚いて見上げるとそこには…
「…嘘だろ?」
空に…まばゆいばかりに輝く巨大な何かがいた。一瞬で頭が真っ白になった、そのあまりの衝撃的な姿に…
生まれて初めてみたそれが。
「神…様?」
そうとしか思えなかった。全身が黄金色に輝き、背中には羽のように生えている六枚の剣のようなもの、上半身は人のような形をしているが下半身に足はなくいくつものプレートのような物で出来ている。
あまりにも神々しすぎた、神様か天使にしか見えない。
「………」
言葉が出ない、ただ立ち尽くしてそれを見ていた。
しかし程なくしてそれは視界から消えた、音も無く飛び去って行くその姿さえ美しかった。
だが、なぜかあれが聖なる存在とは思えなかった、なぜかあれが悪魔のように思えた。
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