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[アルヴィス内部]
「まさか、こうも早く襲撃を受けるとは…」
ある男がうろたえるように言った。
「しかたのない事だ、遅かれ早かれいつかは通る道だ。」
もう一人の男が淡々と言った。
「ちっ…住民の避難は?」
「すでに七割の住民は避難しています。しかしまだ完全には…」
オペレーターと思われる女が状況を即座に報告する。
「一刻も早く避難させろ!人命を最優先、地上班を急がせろ!」
「了解!地上班Aは中央ブロックを、地上班Bは南ブロックを…」
オペレーターが各班へ指示を送る。
「ファフナーの状態は?」
「現在、零番機から三番機までが最終調整に入っています、しかし実戦はまだ…」
「今使わなければ意味がない、パイロットの探索は?」
指揮官と思われる男が問う。
「いまだに発見出来ません、まだほとんどの子供達の認識制限コードレベルが最低値です。」
「くそ、このままでは…」
落胆したように男は呟く、が、その時。
「あっ…いえ、一人パイロット候補生を確認!」
オペレーターが叫んだ。
「何!?誰だ?今どこに?」
「待ってください…出ました!パイロット候補生No.001佐賀水 鮮里(さがみ あざと)、現在東ブロックのシェルターに避難しています。」
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