54人が本棚に入れています
本棚に追加
弾丸が敵の黄金色の体を深くえぐる。
しかし敵は傷をものともせずいくつもの触手で攻撃してくる、その触手を巧みにかわし敵の懐に飛び込みながら銃の引き金を引き続ける。
「くそ!」
弾丸で半数以上の触手を撃ち落としたのと同時に敵の爪が左肩を引き裂く。刃物で切り付けられたような痛みが左肩に走る…
「この程度の痛み…」痛みを無視し銃口を敵の頭に押し付けた正確に言えば銃口がひしゃげる程敵にたたき付けた。
残りの銃弾を全て撃ち尽くし銃を投げ捨てる。
「リンドブルム!ルガーランスを!」
上空から大型の戦闘機が降下してくる。
『リンドブルム』ファフナー支援用の大型輸送戦闘機。
その戦闘機から大型の槍状の刃をした大剣が切り離される、ルガーランスを手に取り敵目掛けて疾走する。
うごめく触手全てをルガーランスで切り捨て休む間もなく敵の肩に突き刺す。
そしてそのまま深く肩をえぐっていく。途端にフェストゥムの背中が黒く光始め、敵の右腕から黒い光が放たれファフナーの左足を貫く…
更に光が輝きを増し『ブンッ』という音と共にファフナーの左手を黒い光が球場に包み込み一瞬で腕ごと消えた。「ぐあぁぁ!」
『ワームスフィア』…それがフェストゥムのもう一つの戦闘能力。
空間に小型のブラックホールを造りだしその内部に取り込んだ物全てを瞬時に空間ごと『切り取り消滅させる能力』
気が遠くなるような痛みが左手に走る、だがそれも一瞬で消える。
切り取られた左手の残りのパーツが分解され切り離される、それによって痛みも消える。
敵に突き刺さったままのルガーランスの刃が縦に割れ敵の傷口を広げ、刃の内部から高速の弾丸を放つ。
相手の上半身の左側の大部分を豪快に吹き飛ばした。
最初のコメントを投稿しよう!