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「でかあぁぁ!」
謁見の間に続く扉の前にて、あまりの扉の重厚感、存在感に思わず青年は感嘆にも似たため息をもらした。
左右の扉に描かれている獅子の彫刻は、目を見張る程に荘厳で美しい。
黒い、重厚な扉は何十年、何百年もの月日の経過を思わせる程の色合いを出している。
「今からお前はこの扉をくぐり、王との謁見が許されたわけだ。
もちろん、オレもついていく。わかったな」
重みのある、神秘的な左右の獅子が描かれたその扉は、ゆっくりとゆっくりと軋みを立てて開き始めた。
「行くぞ」
「……ああ」
青年は先行するはアランの後にゆっくりと続いた。
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