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最期の言葉
血塗れの包帯におおわれ、何本ものチューブを体にくっつけられたまま、交通事故の被害者はベッドの上からかたわらの司祭に狂おしく身ぶりした。
患者はもう口もきけないので、必死にメモを走り書きした。
書き終わり、ひとつあえぎ声をもらしたかと思うと、そのまま息をひきとった。
死者のために最後の祈りを唱え終わってから、司祭は瀕死の男が書き残したメッセージを読んだ。
《あんた、チューブふんでる》
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