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来客
今日は雨
それも豪雨
いつもと違う雰囲気に俺は気付いた
「ちょっと出てくる」
そういって外へ駆け出した
彼女は何か呟いたがよく聞こえなかった
ドッドッ……
気付けば森の中
真は変わり始めていた森を見つめその中心にある雰囲気を探り出していた
確実に近寄って来ている
そう確信した彼の手には白銀の刀が握られていた
しかしどこか楽しげに笑みを浮かべていた彼は一言
「久しぶりだな」
そう呟いた
静止
次の瞬間3方向から同時に攻撃が迫る
全長2m程の槍
総重量数百kgはあるだろう戦斧
黒く染められた刀身の双刀
幻か亡霊か
それはあの日亡くした戦友であることを悟らせていた
秒間数千回という殺陣を繰り広げ懐かしい想いと共に護ることができず、さらには自分だけ生き延びた…それを謝罪しながらも手加減はせず本気で受け答えていた
森は奮え
地面は割れ
空気が裂ける
それは一体なにを示しているのか
答えはすぐそばにあった
俺は行かなければならない
その瞬間
何かが弾けた
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