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ドスッ
気がつけばわたしは、その感覚からいきなり地上にたたき落とされていた。
体じゅうに、電気の流れたような衝撃。一瞬だけ、すべての感覚神経が宙に浮き、そのあと心臓の鼓動に合わせて、痛みは現実味を帯びていった。
目を開けようとしたが、まぶたが大きく腫れていたことを思い出した。
それは動かそうとする度に痛むので、まばたきをすることさえ億劫なのだ。
そのうち、独特な臭いが鼻を突きはじめる。
わたしの、尿の臭いだった。
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