たまご
2/7
読書設定
目次
前へ
/
31ページ
次へ
彼女はさっきから、ぷちぷち、とかわいい音を立てて自分の髪の毛を片手で抜き続け、それは、カラオケボックスの真ん中に寂しく置かれた丸いテーブルの上に小山をつくっていた。 僕はというと、ここに来たからといってなにかを唄うわけでもなく、もうとっくに火の消えたタバコを灰皿に押し付け続けていた。 彼女の頭には、ちいさく毛の生えていない場所がいくつもある。いちど始めると、一日中同じ場所を抜き続けるのだ。
/
31ページ
最初のコメントを投稿しよう!
916人が本棚に入れています
本棚に追加
広告非表示!エブリスタEXはこちら>>
前ページへ
次ページへ
スターで応援
24(あなた 0)
小さく
文字
15
大きく
狭く
行間
1.8
広く
白
黒
クリーム
ゴシック体
明朝体
まとめてページ表示
指定なし
5ページ表示
10ページ表示
15ページ表示
ページコメント表示
ページスタンプ表示
最後に読んだページを自動で保存
最初のコメントを投稿しよう!