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ホテル街をあとにした私は、闇雲に歩いて駅を探した。
ここ、どこだよ…
見知らぬ土地。
見知らぬ顔。
早く帰りたい…
帰って涼に話聞いてもらわなきゃ。
私はきょろきょろしながら、なるべく駅のありそうな街中へ向かった。
でも…
「あれ?ここさっきも通ったとこ?」
見るとホテル街からすぐ近くの路地をうろついてただけだった。
「ど…どうしよう…道わかんない…」
私が立ち尽くしていると、後ろから肩を叩かれた。
「あの…」
「きゃっ!」
びっくりして、思わず声をあげてしまった。
私は慌てて謝った。
「すみません、驚いちゃって…」
私が振り返ると、そこにはかなりの美少年。
さらさらの髪に綺麗な瞳がよく似合っている。
美少年は愛想よく笑って言った。
「さっきから見てたんですが…どこか探してるんですか?」
「あ…はい…駅を…」
私はポーッとしながらそう告げた。
ヤバい…好みだ…
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