青年実業家

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拓也さんとのドライブデートが終わり、家まで送ってもらった。 「拓也さん、今日はありがとうございました。忙しいのに、わざわざ…」 「いいんだよ。桃ちゃんは、彼女でしょ?時間割いてデートしたって何の問題もないよ」 拓也さんの彼女、という発言に、思わず照れてしまった。 「あっ…それじゃ…」 私は車を降りて、拓也さんにお辞儀した。 「うん、またね。時間空いたら連絡するよ」 拓也さんは笑顔で帰って行った。 やっぱ素敵…大人の男って感じする。 私がニコニコしながら玄関を開けようとした時、後ろから声をかけられた。 「意外と早い帰宅だな。もっと遅いかと思ってた」 「あっ、涼!」 嫌味を言う涼に、私は歯向かう。 「あんたねぇ、なんであんなに素っ気ない態度取ったのよ!拓也さんに失礼じゃない!」 「別に…俺がどんな態度取ろうと関係ないじゃん。あの人と俺は無関係だし」 「だからって…もうちょっと愛想よくできないの!?これだからあんたは彼女もできないのよ!」 「…関係ねぇよ」 涼はスタスタ帰りかけたが、ピタッと止まり振り向いた。 「彼女できないじゃなくて、作らないんだよ」 「なんでよ?」 「…お前には一生わかんないだろうな」 溜め息まじりにそう言い捨てて、涼は帰っていった。 「何あれ…私には一生わかんない!?あんなの、彼女できない言い訳でしょ!」
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