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私は思った。
このおばちゃんの笑顔はかわいいなと。
小さな口がさらに小さくなって、優しい笑顔で笑う。
誰も声をかけない、話したがらないこのおばちゃんと関わりたくてしかたなかった。
それから毎日、おばちゃんが通るたびに
「おばちゃんおはよう」
と声をかけて、
世間話(といっても一言二言だが)をしては、
そのおばちゃんの帰り道が果たして大丈夫かなあ?とか思っている自分がいた。
そんなある日、
現場内に停めていた私の車を移動してくれということになり、隣の工区の駐車場まで車を持っていった時のこと。
すぐそばの踏切では警報音が鳴っていた。
車を降りて、持ち場に戻ろうとして、ふと踏切を見た。
遮断機が降りている踏切の中に、そのおばちゃんがいた。
無線では列車が近づいていることを知らせている。
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