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片手は地に付けたまま、方手は空に伸ばす。
こωな滑稽な格好があるだろうか…。
そωな格好をするはずがないと皆は思うだろう。
だが皆、心の中ではそωな格好をしている。
地に付けた手は、辛く辛い思いを混ぜた土を、力いっぱい握りしめ、
空に伸ばした手は、何かを握りしめたくて、開いたまま空に向ける…。
両手を地に付けてしまえば、希望や夢を掴むことは出来ずに、ずっと下を向いて生きて行くことになる…。
両手を空に向けてしまえば、辛さ、苦しみ、悲しみに耐えることが出来ずに、押し潰される…。
人は、地に手を付いているばかりでは生きては行けず、
空に手を伸ばしてばかりでも生きては行けない…。
いつしか、空に伸ばした手に、夢、希望を握りしめ、
地に付けてある手は、辛い日々を混ぜた土を握りしめて、
潰されないように生きて行く。
夢、希望を離してしまわぬように…。
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