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お婆さんにその時の詳しい話を聞いてみた。
二人は婚約していたらしい。しかしあるとき、男性の親の会社が倒産してしまい、取引相手だった女性の親に連絡もせず、男性の親が蒸発していなくなってしまい、女性の親が怒って結婚できなくなったそうです。女性は男性に、かけおちしようと持ちかけたそうです。でも、男性はこう言ったそうです。「なんで好きでもない人とかけおちしないといけないんだ」と。
本当は好きなんです。
でもそれは、その男性の最後の優しさだったとお婆さんは泣きながら言っていました。ただ、これで終わりではなかったんです。僕も気付かなかったんですが、ハーモニカの裏に、「生まれ変わったら必ずあなたと一緒になります。」と掘ってありました。
お婆さんは最後に僕にこういいました。「私は一人の天使によって、心が救われた」と。
僕が見た夢。
それが正夢となり、誰かの力になれた瞬間、僕はこの自分に与えられた力に感謝しました。
あと、お婆さんに言い忘れたことがあるから、今言います。
「こちらこそありがとう」
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